1991年に「液体金属のターミネーターT-1000」という衝撃的な映像で公開され大ヒットしたアーノルド・シュワルツネッガー主演「ターミネーター2」の正当な続編として話題を呼ぶ「ターミネーターニューフェイト」ですが、この作品「大ゴケ映画」との噂もたっています。
なぜ大ゴケ映画とよばれてしまうのか?
そのストーリーや背景について、少しネタバレもありますが触れていきたいと思います。

歴代ターミネーターシリーズの制作費と興行収入

今回「ターミーネーター2の正当な続編」として作られターミーネーター2以降の作品を「なかったもの」として考えてくださいと言わんばかりの作品として期待されたターミネーターニューフェイトですが、そのターミネーターシリーズを先ずは振り返ってみます。
1984年に作られた1作目となる「ターミネーター」は製作費はB級映画並みの約640万ドルで作られ、物語の主役ともいえるターミネーター(T-800)は「細身のひ弱そうなキャラクターだが実は強力な破壊力をもっている」という設定で、配役は当初シュワルツェネッガーではなく後にジェームズ・キャメロンが監督しヒットする「エイリアン2」でアンドロイドのビショップを演じたランス・ヘンリクセンやO・J・シンプソンが候補に挙がっており、ランス・ヘンリクセンに至ってはパイロット版の映像も作られていた程でした。
一方シュワルツェネッガー本人は物語の重要な鍵となる人物カイル・リース役を希望しており、キャメロンがカイル役候補としてシュワルツェネッガーと会食した際、シュワルツェネッガーこそがターミネーター(T-800)役にふさわしいと考え直し、当時英語が下手ということもあってそれほど人気の俳優だったシュワルツェネッガーを、この英語の下手さがターミネーターの非人間的な感じを出すにはより良くなると考えターミネーター(T-800)役の抜擢します。
結果、「ターミネーター」は制作費640万ドルに対して興行収入は世界で観ると7837万ドルという金額をはじき出し大成功しました。
更に、1984年に作られたターミネーター2は当時の日本円では約140億円という金額になる制作費(1億ドル)をかけて作られ、興行収入はターミネーターシリーズ最大の金額ともなる5億6千万ドル越えを記録します。(全世界での興行収入)
続いて、「ターミネーターは2で完結しているため続編を作るべきではない」と当時考えていたキャメロンが離脱しても尚且つ2003年に作られた「ターミネーター3」は監督をジョナサン・モストウが努め、当初出演には否定的だったシュワルツェネッガーもなんとか出演し1億6500万ドル(約211億円)から1億8000万ドル(約230億円)の間といわれる巨額の費用をかけて作られました。
全世界での興行収入は、流石に4.3億ドル(約477億円)となりますが、さて続いてシリーズ最高の製作費約2億ドル(280億円)がかけて2009年に作られたといわれる「ターミネーター4」。
当時カリフォルニア州知事に就任して俳優業を休業していたシュワルツェネッガーが出演するのか話題となり、結果的にはボディビルダー出身のローランド・キッキンガーの体に顔がデジタル合成で若い頃のシュワルツェネッガーが乗せられるという落ちで終わったターミネーター4の全世界での興行収入は、後に制作会社を破産させる理由ともなったといわれる3億7000万ドルでした。
そして、2015年に約1億5千5百万ドルという制作費をかけて作られた「ターミネーター:新起動/ジェニシス」は、当初ターミネーターの生みの親ジェームズ・キャメロンから「最新作は私にとってターミネーター:新起動/ジェニシスはターミネーターの3作目だ!」とか「期待を遥かに超える、予想外のどんでん返し!必見の作品だ!」と言われたが「シュワルツェネッガーへの友情から発言しただけであり、本意ではなかった・・・」といわれる落ちとなり、全世界での興行収入は4億2千万ドル越えに達したものの、アメリカでの興行収入は約8976万ドル(約107億円)と振るわない結果となり、当初あった3部作の予定も無期延期となってしまいました。

ターミネーターニューフェイト一番赤字で大ゴケ映画なのか?

さて、ターミネーターの生みの親ジェームズ・キャメロンから「正当な続編」として2019年公開されたターミネーターニューフェイト!
製作費は1億8500万ドル(約200億円)に加えてマーケティングと配給料は世界で観ると8000万から1億ドルがかかっているといわれています。
つまり約2億8500万ドルがかけられている訳です。
それではこのターミネーターニューフェイトが損益分岐点に達するまでには4億5000万(約500億円)ドル近くを稼ぐひつようがあるそうですが、オープニング興行収益は予想された4000万ドル(約43億円)を下回り、約2900万ドル(約31億円)となってしまいました・・・。
更に、2019年11月1日にアメリカ合衆国で世界初公開された北米初日興行収入は1060万ドル(約11億円)となってしまい、「ターミネーター:新起動/ジェニシス」をも下回る結果となってしまいます。

ターミネーターニューフェイト大ゴケ赤字のまとめ

ターミネーターニューフェイトは大ゴケで赤字とはいうものの、近作の全体的に見てみると案外評価は高いようで、2019年11月10日地点では全世界興行収入は約184億6千万円($1=108円で換算しています)に達しました。
ですが・・・目標金額にはほど遠く、「大ヒット」とは言いがたく、今後どういった金額をはじき出すかは未知数ですが、実質苦戦している事は否めないようですよね・・・・。やはり「ターミネーター2」でこの作品は幕を閉じた方が良かったのかもしれません・・・・