
かつてスズキチョイノリという原付がありました。
新車価格が6万円を切り、中古車価格はそれ以下です。
しかしこのチョイノリ・・・
部品の弱さが災いし、オイル交換等のメンテはマメにやらなければいけないという代物なのです!
ちょっとスポーティーにカスタムされたモデルのスズキチョイノリssも含め調べてみました!
スズキチョイノリの新車価格と中古車価格
スズキチョイノリは 2003年2月11日に 発売された原付スクーターです。
バイクメーカースズキが行った市場調査でわかった
「原付ユーザーの一回に乗る平均的な移動距離が2 km にも満たらない」 ということから
コンセプトは、名の通り近距離の移動手段だけを重視して「 ちょい乗り」となり、 徹底した部品点数の削減を行い、 当時の新車価格で純国産でありながら¥59800円となっています。
2007年8月末以降日本国内での生産は行われていませんが
元々の新車価格が¥59800円という安値から中古車価格でも非常に安く、 2〜3万円で手に入ります。
(2020年6月調べ)
(ちなみにヤフオクともなればもっと安い価格での販売もありますが、カスタム使用のスズキチョイノリSSやカスタムショップからカスタマイズされて販売されたものは10万近いものもありました)
ちなみにどれだけ徹底した 部品点数の削減を行ったかというと・・・
- リアサスが無いリジッド仕様(フレームがサスになっているようなものです・・・そのため乗り心地をカバーするためシートは厚くなっていました)
- エンジンは49cc、2ps/5,500rpmで潤滑方式の4サイクルOHVエンジンを採用(耕運機に似た構造のエンジンでオイルを跳ね上げ式という機構で潤滑させるため、オイルポンプがありません!)
- ミラーは左ミラーのみ
- セルは無し(キックのみ)
- オドメーター・燃料計・タコメーターは一切無し
といった具合で通常の50ccスクーターの部品数が500近いのに対し、スズキチョイノリは309という少ない数の部品で出来ているのでした・・・。
スズキチョイノリSSはカスタム使用?
スズキチョイノリSSは、スポーティな外観にカスタムされた使用のモデルで2003年12月に販売されました。
主な変更点でいればフロントカウルを取り外し、ハンドルはフラットなバーハンに変更されています。
ただし、主な基本性能は 全く変わっていないのでした・・・。

補足するとスズキチョイノリSSには2004年にセルスターターが付いた使用も追加されていますが、販売当初からセルスターターやオドメーターはプラス1万円で付くオプションとなっています。
スズキチョイノリのオイル交換には気をつけよう!
スクーターにしても車にしても、エンジンで動くものとなればオイル交換の必要があります。
他のバイクでも同じようにオイル交換はバイクメンテでは大切な事であり、バイクの状態を良好に保つなめには適切な距離や時期でのオイル交換が必要となります。
スズキチョイノリの場合、特にオイル交換は重要なのです。
その理由は、通常の50ccクラスのスクーターのオイル量が0.7リッターに対し、スズキチョイノリは0.3リッターしかオイルが入らないのです!
オイルというものはピストンを円滑に動かすための潤滑油であると同時に空冷エンジンでは熱くなったエンジンを冷却するといった役割りがあります。
そのオイルの量が通常の原付に比べると半分以下しか入らないのです!
したがってスズキチョイノリのオイル交換はマメにやらないと、最悪エンジンが焼きつくといった一発配車もののトラブルが起きてしまう事もあるのです!
ではスズキチョイノリのオイル交換時期の目処はというと・・・
約30回乗ったら交換(毎日乗る方なら月一回)となるのでした。
交換作業はいたって簡単で、エンジン下部にあるドレンを12ミリのボックスレンチで開けてオイルを排出し、その上にある補給キャップをはずしてオイルを入れるだけです。

スズキチョイノリを購入する時の注意点
スズキチョイノリを購入する時の注意点があります。
スズキチョイノリはその新車価格の安さから、 販売後5万台を出荷するほどの大人気車でした。
しかしエンジンの問題があったのです。
価格を抑えるためにコストカットをする ということに特化したスズキチョイノリでしたが、エンジン部品の耐久性が弱く バルブを動かすカムが プラスチック製であったため、エンジンが1万キロ持たないという問題があったのです。
ただし2004年( 型式で行けば K 4以降)のスズキチョイノリは その問題が 改良されているため 耐久性は上がりました。
ですので スズキチョイノリの 中古車を購入する際は、年式と型式をよく見ておくことをお勧めします。
スズキチョイノリのまとめ
生産台数10万台を突破した大人気車「スズキチョイノリ」でしたが、排ガス規制の強化に対応できず、2007年8月末に生産と販売が終了します。
このスズキチョイノリが作られた理由がちょっとした逸話であり、スズキ取締役会長である鈴木修さんに「二輪も四輪も1cc当たり販売は1000円が妥当」という持論があったのだそうです。
開発者や技術者はもちろんその持論を実現することには頷けなかったのでしょう・・・。
しかし鈴木会長は
一度でいいから俺の数字目標を満たした国産スクーターを作れないか挑戦してくれ!
とおっしゃられたそうで、スズキチョイノリが誕生したといわれています。
今となっては電気スクーターなど、エコで低コストな原付もありますが、かつて人気を博した低価格スクーター・スズキチョイノリ・・・
おすすめです!