ホンダFTRカスタムの手法とは?ホンダFTR250とFTR223の違いは?スカチューンとは? マフラー・タイヤ・タンク・シート ・パーツ・スペック・コンセプトの説明を交えて、ストリート系バイク・ダートトラッカーとFTRカスタムの手法等を解り易く記載しました。

ホンダFTRカスタム

FTRカスタムは、つまりホンダFTRをカスタマイズ(主にカスタムパーツを使ったスカチューン)した単車のことですが、そもそもホンダFTRとは本田技研工業が製造販売している自動二輪車であり、250ccモデル(FTR250)と現行 車種の223ccモデル(FTR223)がありますが250ccモデルの生産は現在終了している為、FTRという場合は普通は223ccモデルを指しています。(勿論スペックもコンセプトも異なっています)ちなみにFTRという名前の由来は、オートバイ競技の一形態であるフラットトラックレース(ダートトラックレース)から取っているのでわないか、といわれています。

ホンダFTRカスタム・FTR250

FTRカスタムとしては現行FTR(223cc)のようなストリート系バイクとは違い、レースベースとしてのカスタマイズに適しています。1986年発売 されたこのモデル(ホンダFTR250)は、アメリカの草レースを発祥とするオートバイ競技の一形態である、ダートトラックレース(別名、フラットトラックレース)に出場するバイクのダートトラッカーを意識して製造された車種であり、ホンダワークス製ダートトラッカーRS600Dにハンドリングまで似せるための入念な車体設計がおこなわれています。そのためショートホイールベース、ハンドルの切れ角が大きいなど、機動性が高くレースベースとしての走行性だけではなく、街乗りを主体とするライダーにもメリットのあるバイクで、エンジンはXLR250RF(MD16)をベースとしてトランスミッションレシオとボア/ストロークの変更、またフラットバルブ・加速ポンプつきのPJ30mmキャブレターを採用して中低速のレスポン スを向上させています。

ホンダFTRカスタム・マフラー・タイヤ・タンク・シート・スカチューン・パーツ

FTRカスタムの代表的な例としてマフラー・タンク・シートなどを社外品のショートサイズに変える事も行うスカチューンが挙げられます。スカチューンとは、自然吸気エンジン本体に改造、加工を施して、ターボなどの過給器等を用いず、機械加工で出力向上させるメカチューン及びカスタマイズの一種で、オートバイを軽量化する為に、パーツを取り外しコンパクトなパーツに交換するなどの方法を取ります「スカチューン」という名は、横から見た際に、フレームの反対側が見えるほど部品が外された状態が「スカスカ」の「メカチューン」であることから略して「スカチューン」と呼ばれるようになりました。主なスカチューンの実例としては、●エアクリーナーボックスを取り外しパワーフィルターやファンネル等のより吸気性の良い物に付け替える。●バッテリーを取り外し、配線をシート下にまとめる(セルスターターを採用している車種の場合はキックか押しがけで始動させます)●サイドカバーを取り外す●フェンダーを取り外す(フェンダーレス) ●メガホンタイプ・スーパートラップタイプ等の短いサイレンサーを取り付ける●シートを薄いものに取り替える (軽量化も兼ねています)●ライトやウインカーを小径の物に交換する。などが挙げれます。このことにより部品が取り外されることによる車体の軽量化や サイレンサー、エアクリーナー交換による、吸排気効率の向上を車体に及ぼす事が出来るわけです。またカスタムパーツメーカーからは、カスタムのための部品をセットにした「スカチューンキット」が多くのメーカーやショップから発売されています。
またタイヤ等はインチアップして外観的にほぼ別物の「ダート」的な感じもありますが、結果的にはスカチューンの場合「ストリート系」のバイク使用になる事が多いです。

ホンダFTR250スペック

ホンダFTR250のスペックは下記の通りです。(主要諸元)
●型式 MD17 ●全長(m) 2.080 全幅(m) 0.900 全高(m) 1.095 軸距(m) 1.385 ●最低地上高(m) 0.185
●シート高(m) 0.780 ●車両重量(Kg) 122〈127〉 ●乾燥重量(Kg) 114〈119〉 ●乗車定員(人) 2
●燃費(km/L) 53.5(50km/h定地走行テスト値) ●最小回転半径(m) 2.0 ●エンジン型式 MD17E・空冷4サイクルOHC4バルブ単気筒●総排気量(cm3) 249 ●内径×行程(mm) 73.0×59.5 ●圧縮比 9.3 ●最高出力(PS/rpm) 27/8,500 ●最大トルク(Kg-m/rpm) 2.4/7,500 ●キャブレター型式 PJ52 ●始動方式 キック〈セルフ〉
●点火方式 無接点式CD1 ●潤滑方式 圧送飛沫併用式 ●潤滑油容量(L) 1.6 ●燃料タンク容量(L) 7.2
●クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング ●変速機形式 常時噛合式6段リターン ●キャスター度(度) 24°30●トレール(mm) 78 ●タイヤサイズ 前 100/90-19 57P ●タイヤサイズ 後 120/90-18 65P ●ブレーキ形式 前 油圧式ディスク ●ブレーキ形式 後 ●懸架方式 前 テレスコピック(円筒空気バネ併用) ●懸架方式 後 スイングアーム(ブロリンク)●フレーム形式 ダブルクレードル

ホンダFTR223ccスペック

FTR250のスペックは下記の通りです。(主要諸元)
FTR・ トリコロール
●型式 JBK-MC34 ●全長(m) 2.080 ●全幅(m) 0.910 ●全高(m) 1.115 ●軸距(m) 1.395
●最低地上高(m) 0.175 ●シート高(m) 0.780※ ●車両重量(kg) 128 ●乗車定員(人) 2
●燃料消費率(km/L) 43.0(60km/h定地走行テスト値) ●最小回転半径(m) 2.0 ●エンジン型式 MD33E
●エンジン種類 空冷4ストロークOHC単気筒 ●総排気量(cm3) 223 ●内径×行程(mm) 65.5×66.2
●圧縮比 9.0 ●最高出力(kW[PS]/rpm) 12[16]/7,000 ●最大トルク(N・m[kg・m]/rpm) 18[1.8]/5,500
●燃料供給装置形式 VE3DC ●始動方式 セルフ式 ●点火装置形式 CDI式バッテリー点火
●潤滑方式 圧送飛沫併用式 ●燃料タンク容量(L) 7.2 ●クラッチ形式 湿式多板コイルスプリング
●変速機形式 常時噛合式5段リターン ●変速比1速 2.769 ●変速比2速 1.722 ●変速比3速 1.263
●変速比4速 0.960 ●変速比5速 0.814 ●減速比(1次/2次) 3.090/3.230 ●キャスター角(度) 25°45′
●トレール量(mm) 84 ●タイヤ(前) 120/90-18M/C 65P ●タイヤ(後) 120/90-18M/C 65P
●ブレーキ形式(前) 油圧式ディスク ●ブレーキ形式(後) 機械式リーディング・トレーリング
●懸架方式(前) テレスコピック式●懸架方式(後) スイングアーム式●フレーム形式 セミダブルクレードル

ホンダFTRカスタム・ホンダFTR223コンセプトとまとめ

現行モデルであるFTR223は、1990年代後半からホンダFTRカスタムにおいても主流であるスカチューンに代表されるオフロードバイクのカスタムが流行しており、テレビドラマ「ビューティフルライフ」において、主役の木村拓哉の所有バイクとして、スカチューンの施されたヤマハ・TWが登場し、ヤマハ・TW200の需要が高まった。その対抗車種としてFTR250の中古車の引き合いが急増し、こうした事態に対しホンダは、2000年に装備を簡素化し多彩なカスタムに対応したFTR(223ccの現行モデル)が誕生させることとなる。といった事情で製造販売された現行FTR(223cc)ですが、カテゴリーとしてはストリート系バイクであり、エンジンは、XR230やSL230、XL230などと共通の223ccエンジンを流用してい ますが、FTR250と出力を比べるとFTR250が27PSに対しFTR(223cc)は16PSとパワーは低く、カスタムベースとしての使い方に念頭とコンセプトが置かれているため、FTR250のようにレース向けの車両とは言えません。